メンバー紹介

パートナー
弁理士 加島 広基 (登録番号13184)

 1999年に東京大学工学部都市工学科卒業後、株式会社クボタに入社。在職中は下水処理場のプラント設計に携わるとともに、次世代型の遠心脱水機(汚泥を水と固形物に分離する装置)の開発に従事する。現場にて機械製品の品質向上のため分解や組み立てを幾度となく繰り返すことにより、機械の基礎を学ぶ。2002-2003年に大井特許事務所に勤務、2004年に弁理士登録し、協和特許法律事務所への勤務(2004-2012年)を経て、2012年にマクスウェル国際特許事務所を開設。機械分野全般の国内出願、内外出願及び外内出願を扱う。


資格:英検準1級、TOEIC955点
所属:日本弁理士会、日本ライセンス協会(LES)、アジア太平洋機械翻訳協会(AAMT)

メッセージ
 弁理士の仕事、特に特許出願業務は、戦国時代の刀鍛冶の仕事に非常に似ていると思います。どちらも高い専門性に基づいて、最上の品質のものを精魂込めて作り上げていきますが、戦国武将が敵を倒すべく品質の良い刀を求めるように、我々の仕事もまたクライアントにとって市場競争で大きな武器となりうる知的財産、特に特許をより良いもの、ライバル会社にとってより厄介なものにしていくのが使命だと思います。どちらも職人や匠の世界であり、完成品はオーダーメードである以上、個人個人が厳しく評価されるため日々の研鑽は欠かせません。
 ただ、どちらにも共通するのが、「職人の独りよがりにならないこと」、これが非常に重要だと思います。戦国武将にとって、戦い方や地形によって求める刀が異なるように、個々のクライアントにとっての「特許の理想形の考え方(特に、クレームのあり方)」もクライアントごとに違うと強く感じております。例えば、広い権利範囲を取ろうとすると、クレームは必然的に作用的な記載となって漠然としたものとなり、権利範囲の広さと36条違反の認定の可能性はトレードオフの関係にありますが、どこまで広いところを求めるかは個々のクライアントの特許に対する哲学がそのまま反映されるかと思います。このように、自分が良かれと思う明細書の形をそのまま押し付けるのではなく、個々のクライアントと対話を重ねながら、柔軟な姿勢で臨機応変に各々のクライアントにとっての最上のものを作り上げていくことが大事だと思います。
 また、戦国時代でも例えば鉄砲の登場によって合戦のあり方が大きく変わり、旧来の刀の作り方では時代の流れに対応できなくなってしまったように、特許の世界でも審査実務のあり方や判例等の最新の動きを絶え間なく追い、それを明細書の作成に素早く反映させることが大切かと思います。特に、進歩性のレベルの高い低いはまるで生き物のように変化するので、その時その時の実態をしっかりと把握して、出願業務や中間処理に取り組まなければならないと思っています。そのためにも、常に現場の第一線に立って、時代の変化を少しでも取り逃すことの無いよう、特許実務の「皮膚感覚」を常に研ぎ澄まさなければならないと強く感じます。


著作知財ぷりずむ 2018年11月号、「知財から見た 産学連携のリアル(連載第3回)」、経済産業調査会
   知財ぷりずむ 2018年10月号、「知財から見た 産学連携のリアル(連載第2回)」、経済産業調査会
   知財ぷりずむ 2018年9月号、「知財から見た 産学連携のリアル(連載第1回)」、経済産業調査会
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